前回の続きで煩悩についてです。
∫(0→死(100))x(肉体)dtそのもののことになります。つまり、肉体があるが故の苦しみです。人生は苦なり。
改めて、人間とは、「煩悩具足の凡夫」と定義されています。
それでは、そもそも煩悩って何?ということになるわけですよ。
煩悩と聞くと除夜の鐘の108つを思い出す方が多いと思います。この108つについて詳しく知らない方が大多数だと思います。それはそうですよね、108つなんて覚える気になりませんし、覚えたところで何の役にたつのか分からないという方ばかりですから。仏教の目的をそもそも広まっていないからこうなるのは必然です。
では、煩悩108つに導くためにいくつか説がありますが、実際には「倶舎論」によるものになるようです。天親菩薩によって書かれました。十纏 + 九十八結 =108
「倶舎論」によれば、「十纏」 + 「六大煩悩」「四聖諦(因果関係、時間軸)」「三界(今いる世界)」「見惑(四聖諦に迷って起きる)、修惑(感情)」を用いて理解する必要がありますが、専門的な内容ですし、自分はあくまで趣味程度ですので、軽い紹介だけで終わります。
人間の煩悩には特に大きい煩悩が六つあるというんです。これを【六大煩悩】といいます。
- 貪欲:欲の心です。
- 瞋恚:怒りの心です。
- 愚痴:因果関係がわからない心です。嫉妬、妬み、憎しみ、恨みなど
- 疑:四聖諦の真理を疑う心です。
- 慢:自惚れ心です。
- 悪見(5つに分けます):悪くしか見れない心です。
この中でも特に大きい煩悩が、貪欲、瞋恚、愚痴になります。これを三毒の煩悩といいます。
仏の教えの根本は【四聖諦】にあります。今日の「諦める」とは「諦かに観る(諦観)」が語源になっています。
四聖諦とは、因果の道理からきています。これに仏陀の智慧(論理力、きびしさ)と慈悲(抜苦与楽、やさしさ)を掛け合わせることで導いているだろうと推測しました。過去(a因)、現在(a果、b因)、未来(b果)。
2×2の表か直線上に記入すると分かりやすいと思います。
- 苦諦:迷界の果。一切皆空といい、人生は苦しみである。これには原因がある。この世の中に苦しみが存在することを認識すること。
- 集諦:迷界の因。苦悩の元。その苦しみの原因を理解すること。
- 滅諦:悟界の果。苦しみの滅した境地。これするにはどうすればいいか。本当の幸せ。安楽無上の人生。苦しみを滅することができると知ること。
- 道諦:悟界の因。方法。除苦悩法。苦しみを滅する方法を実践すること。
迷悟因果といいます。
医者で例えると、腹痛(果)→診断して原因(因)→これが治療の第一歩→治療(因)→全快(果)
他のものは、
【三界】とは、今の世界で無色界、色界、欲界のことをいいます。
【見惑(四聖諦に迷って起きる)、修惑(感情)】も関係あります。
【十纏】なんていうものは、六大煩悩から派生した煩悩です。
これらによって、108の煩悩と言われます。108の煩悩については調べればひとつひとつ記載されています。
以上により、自分も他人も煩悩の塊で人生は苦なり、ですので人間界は苦しみの世界になります。
惑業苦:負のサイクルです。惑→(悪)業→苦→惑→・・・以降繰り返し
こんな感じでしょうね。人生は苦(苦、果y)→誘惑(惑、縁x)→行い(悪業、因a)→苦しみ→・・・以降繰り返し
改めて、他の五道からの抜け出し方には2通りありましたよね。人間界も同じです。一つは自力、もう一つは他力です。聖道仏教と浄土仏教ともいいます。
- 聖道仏教:さまざまな修行や祈りなどで自力で悟りや成仏することを主旨
- 浄土仏教:阿弥陀仏の本願力(他力)で、念仏によって往生する主旨
では、煩悩具足の凡夫から、煩悩を取り除けるのか、非常に難しいです。なぜなら、先ほどまでの説明があるからです。一方で、煩悩があるがまま全て丸ごと救うのが親鸞聖人が見つけた浄土仏教の因果の道理です。そして、これがかの有名な【南無阿弥陀仏】です。南無阿弥陀仏を唱えることが因であり、その結果、阿弥陀仏に救いとられることになるんですね。これにより、一念で「生きて良し、いつ死んでも良し」という心の状態になるみたいです。鬼滅の刃などアニメや漫画でも大活躍していますね。これを知って読んでみるともっと面白くなるかもしれないですね。
まとめ
「ほんとうかな?」と思っていますが、あくまで個人的趣味の仏教なので間違っていることもあると思います。が、十分楽しむことができました。そして、他にも日常生活で本質を見極めることにも応用にも役にたつことばかりなので仏教は学んで損は絶対に損はしないです。
因果の道理→諸行無常→輪廻(円)→六道輪廻→抜け出し方→3+1の世界→仏→人間の定義→人間界→抜け出し方→南無阿弥陀仏
という流れを説明しました。個人的にすっきりした気持ちです。根幹の考えから数式にして、その先にすでに知っている仏教の言葉が出てきて全部繋がっているんですからね。この後は個別に記事にしていきたいと思います。
長期に渡り読んでいただきありがとうございました。
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