十悪 悪い行い

因果の道理は、数式で表すことができます。

果報=因×縁 y=a∫x1dt∫x2dt∫x3dt∫x4dt….

となります。

今回は、因aについてです。

因aは種まきです。a=意業+口業+身業 となります。

1.意業:心の行いです。何を考えているか。何を思っているか。

2.口業:口の行い。会話や独り言などです。

3.身業:身体の行い。ジャンル問わずの日常の活動です。

これら3つの関係性ですが、1.意業がボスであり、2.口業と3.身業が従います。行いは最強の結果と最も怖い結果を招くと言われます。この行いを味方にしましょう。

そして、表業、無表業というのがあります。表業とは、表に現れる行いです。無表業とは、心の蔵(阿頼耶識)におさまります。人が見ているか見ていないかです。

1.意業には、無表業のみ。

2.口業には、表業、無表業があります。

3.身業には、表業、無表業があります。

廃悪修善に従い、悪い行いを避けること、取り除くことが大切です。仏教に教えられる十悪というものがあります。仏教には自分の行いに目を向けます。ですのでこういう種まきをすると不幸や災難がきます。このような種まきをしないことで相当人生は改善していきます。気をつけましょうよということです。

1:意業とは「心でつくる罪」。これは光学顕微鏡でみるという例えがあります。仏教はこれを特に重視します。仏教的視点です。

  • 1-1貪欲:欲の心です。欲しい欲しいと求める心です。代表的なものは五欲があります。食欲、財欲、色欲、名誉欲、睡眠欲です。これの欲望の前にはどんな恐ろしいことも考えてしまうんですね。
  • 1-2瞋恚:怒りの心です。欲が邪魔された時に出てきます。目下の者には怒りになります。
  • 1-3愚痴:妬みや嫉み、恨み、憎しみの心です。欲を起こしても怒ってみても敵わなぬ相手と知るとこれらが起きてきます。目上の者には愚痴になります。憎む、恨む、心の中で蛇や蠍のようにでてきます。本来は心の行いなんです。また、他人の不幸を喜ぶ心も愚痴に当てはまります。

2:口業とは「口でつくる罪」。これらで傷ついた人、傷つけた人はいないと思います。言われた方は死ぬまで忘れません。言った方は自覚がないんで忘れているんですね。舌刀という言葉があります。語殺なんて言葉もあります。その人の顔を見ただけで名前を聞いただけでその言葉を思い出すこともありますよね。虫眼鏡でみるという例えがあります。倫理的視点です。

  • 2-1綺語:おべっかのことです。巧言、へつらい、ご機嫌取り、太鼓持ちのことです。言葉を飾ることです。心にもないことを言うってことです。逆に心から思っていれば本当にその人を褒める言葉になります。言葉だけを並べ立てることはよくないです。
  • 2-2両舌:二枚舌のことです。別名、離間語とも言います。これはAさんとBさんの中を割くことになります。AさんとBさんは離れていって本人だけと言われることに楽しむんですね。
  • 2-3悪口(あっこう):悪口(わるぐち)のことです。非難、中傷のことです。特定の人を小馬鹿にして楽しむことです。みんなで貶すことです。
  • 2-4妄語:これは事実無根の嘘をいうことです。誤魔化す、嘘をつく、嘘をつかれると非常に傷つきます。

3:身業とは「体でつくる罪」。肉眼でみるという例えがあります。法律的視点です。

  • 3-1殺生罪:生き物を殺すことです。自殺(自ら殺す)、他殺(他の人に殺してもらう)、随意同業(殺すことを楽しむ、舌鼓することも含まれます)の3種類があります。自覚があってもなくても全部同じ罪になります。
  • 3-2偸盗罪:人のものを盗むということです。ゆすりたかりで盗むこともそうですし万引き、横領、強盗、全部偸盗罪になります。
  • 3-3邪罪:邪な男女関係を言います。

先ほども書きましたが、心が口と体のボスになります。心が命令して口や体に行動を起こさせます。なので仏教でありブッダの教えなんです。では意業の元は煩悩になりますよね。仏教では、人間の定義を「煩悩具足の凡夫」といいます。縁はいずれ無くなりますが経験は阿頼耶識という心の蔵に納まります。経験が残るということです。別の記事で流転輪廻の説明をしていますので、自分の行いは廻り廻って自分に報いがきます。

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