幸せになれるのはだれ? ギブ&テイク 仏教で分析

人生で一度は人間関係で悩みますよね。アダムグラントさんの本『GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代』と仏教で分析したものを簡単に書きました。人付き合いで苦労している方は必見です。

1.『GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代』

1-1世の中では3種類の人がいるということです。

①.奪う人(テイカー):人から何をしてもらおうか?という意識の人

②.与える人(ギバー):人に何をしてあげようか?という意識の人

③.帳尻を合わせる人(マッチャ―):損得のバランスをとる人、これをしてくれたらこれをしてあげよう、何もしてくれないなら何もしない

誰にでもこのような両面の時がある。大体の場合、人をどんなふうに扱うか?っていうのその人の主な特性である。

3万に異常に調査して結果→テイカー:19%、ギバー:25%、マッチャ―:56%だったそうです。

それでは、「この3種類の中で誰が一番得するか」を何千人もの人への調査しました。

成績表、売り上げ、いろんな業種で調査した結果

・それぞれの業種で最低の成績を出していたのが、「ギバー」だった。

その理由は、見返り以上の仕事をしていた人達、頼まれごとをしたり、都合が悪い仕事を押し付けられたり、他人がやるべきことをやって時間も無くなり、自分の仕事が終わらなかった人達

・どの業種でも最高の成績を出していた人は、「ギバー」だった。

テイカーは、マッチャ―が存在するから一瞬上がっても落ちていくようです。

マッチャ―はどうかというと、帳尻あわせるので違うようです。

一旦まとめると、いろんな業種で成績が一番いい人も悪い人も「ギバー」ということです。

それでは、同じ与える人なのに差が出るのか?疑問に思いますよね。

「成績が悪いギバー」とは?

それは、テイカーの存在です。テイカーの基本的な考えは、貰う、奪う、依存、やってもらって当たり前等です。テイカーに与えた場合、ギバーは都合のいい存在になり、もっともっとしてくれというサイクルになるようです。自己犠牲型のギバーになるとのころです。これが「成績が悪いギバー」になります。消耗していくだけです。

「成功するギバー」とは?

他人のことも考える、自分も大切にする、お互いがwin-winな状態を作る。市場を大きくするサイクルを作れる。これが「成功するギバー」になります。

2.趣味の仏教で個人的に分析しました。

2-1六度万行の一つ布施

①.布施「ギバー」:与える人

布施は自利利他をこころを作ります。他人へ与えることは自分に返ってきます。「他人の幸せは自分の幸せ」という教えです。

釈迦は他人に布施をするなら、三輪空をすることをお勧めしています。

三輪空とは、「誰が」「誰誰に」「何をした」を忘れなさいということです。これらを覚えていると見返りを求めてしまい返って苦しみの元になると教えられています。良い行いをすれば良い結果が返ってくるから、忘れて安心して待っていればいいのです。

注意点もあります。お布施をする相手も選びましょう。三種類のタイプがあり特に効果があります。

敬田:自分よりも使い方が上手な人

例、有名なETF、有名な投資信託など

恩田:恩を受けた人

例、親、お世話になった方など

悲田:かわいそうな人

例、寄付、募金など

理解しやすいようにお金で例えてみました。布施には、お金以外にもたくさんの種類がありますが別の記事で紹介したいと思います。

②.貪欲(とんよく)「テイカー」:奪う人

あれもほしい、これもほしいなど欲の心が満たさせれない状態です。この状態ですと、他人から恨みを買ったり、報復されたり、人がどんどん離れていき縁がなくなっていきます。そうなると貪欲がもっと大きくなり余計に苦しむ原因になります。

ex.マッチャ―はいない。時間の問題や雑毒の善があるからです。

ex-1.順現業:まいた種がすぐに返ってくること(短期)

ex-2.順次業:まいた種が忘れた頃に返ってくること(中期)

ex-3.順後業:まいた種が完全に忘れた頃に返ってくること(長期)

雑毒の善:何かを与えたことに心のなかで見返り求めてしまっているため毒が混じっている、と教えられています。この毒が自分を苦しめています。こういうものもテイカーの一部であると解釈しています。対策としては、三輪空の実践です。

 

 

ちなみに、仏教ではテイカーが一番不幸になることになります。この本とは結果は違うので、きっと面白く感じますよ。

仏教では、すでに記載した通り布施と貪欲の2通りです。そして、自分と他人の2通りです。

  1. 自分:布施
  2. 自分:貪欲
  3. 他人:布施
  4. 他人:貪欲

それでは、パターン分けをしてみましょう。組み合わせは2×2=4通りですね。表にするとわかりやすいです。

Ⅰ.1と3:布施と布施、シン富裕層などは「喜ばし合いの世界」といっています。

Ⅱ.1と4:この本の作者が一番幸福度が低いと結論づけた世界です。

Ⅲ.2と3:Ⅱと逆です。

Ⅳ.2と4:貪欲と貪欲、「奪い合いの世界」です。

作者の幸福度の順位:Ⅰ > Ⅲ > Ⅳ > Ⅱ となります。

仏教の幸せになる行い:布施する人なので Ⅰ と Ⅱ になります。Ⅲ  と Ⅳ は幸せにはならないと教えられています。ですので、Ⅰ > Ⅱ > Ⅲ > Ⅳ ということになります。

では、検証して見ましょう。

Ⅰ は問題なく一番良いですよね。

Ⅱ ギバーは相手を選ぶことが分かっていないところに問題があります。仏教では、布施すべき相手として三田というものがあります。仮に、Aさん,Bさん,Cさんに苦しめられていたとして、この3人の共通点が「テイカー」だということを理解し同じタイプの人を避ける行いをすることで長期的に見れば自ずとⅠの世界に行きます。この本では、幸福度が一番低いですが、一時的なものです。そして、テイカーは、有形資産を奪うことが多いので無くなれば、また人を変え場所を変え同じことを繰り返します。仮に有形資産が奪われたとしても無形資産は残りますのでいつでもどこでもやり直すことはできます。

Ⅲ Ⅱと逆になります。奪うことばかり考えているので無形資産は身につきません。奪った有形資産は時間と共に価値は減っていきいずれ無くなります。人を変え場所を変え同じことを繰り返します。そして、長期的に考えればⅣの世界に向かいますよね。

Ⅳ 奪い合いの世界は一番不幸になりそうですね。奪い合いの世界とは、極端な話、戦争などが該当します。有形資産も無くなり、友人、家族も失う可能性がありますよね。こんな世界が幸せになれる分けないでしょう。何も残りませんよ。

注意として、どちらも正しいと思います。この本では、「世の中の層」に焦点を当てています。仏教は、「一人の人間」に焦点を当てています。この違いです。長期的目線を考えてみると「一人の人間」は人生経験から「世の中の層」を変えることができます。諸行無常ですよ。

まとめ

成功するためには、まずは与える心になる必要になります。仏教の知識を覚えると日常生活でも活用できるためお勧めです。因果の道理から明らかです。幸せになれる布施の考え方、相手などは記載しましたので参考にしていただけると幸いです。

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